松本青年会議所とは?|松本青年会議所 長野県松本市まちづくりボランティア

副理事長方針

一般社団法人 松本青年会議所
副理事長 中野 勝志

はじめに

2010年に入会を認められたばかりの私が本年度副理事長を担当する能力や資質や環境を十分に備えていないことは私自身よく自覚するところです。しかしながら、そもそもJCの役職は、名誉職ではなく役職があるから偉いとか逆に偉いから役職につけたのだというものではなく、いかなる役職であるかにかかわらず、すべて"Development Opportunities"(開発機会)であって、訓練の場であると考えられています。したがって、そのような場を与えられたことに感謝し職責を全うできるように努めていきます。
さて、私が担当する地域経済推進室の担いは「地域経済発展と世界平和実現に向けての運動の実践」です。経済や世界平和はいずれもJC活動の花形分野の1つで、松本JCとしてもこれまでも様々な活動をしてきたので、すでに我々が持っている良いものをより良くしていこうという思いを込めて、方針のテーマを「良いものをより良く」としました。しかし、事業や活動の1つ1つに関しても、地域の在り方についても、その他すべての領域において、「良いものをより良く」という気持ちで関わっていきたいという気持ちも込められています。

地域経済推進室

【広報国際委員会】

"Brotherhood Of Man"
JCは国際組織であり、JCI Creedに"the brotherhood of man transcends the sovereignty of nations"とか"service to humanity is the best work of life"とあるとおり、その視線は常に国家権力の枠組みを超えた人類愛に向いています。
松本JCの各会員もJCI Creedの価値観を共有するJAYCEEとして、世界との連携を意識しなければなりません。定款3条に、「世界の青年と提携し、国際的理解及び親善を助長し人類の幸福、世界平和達成の原動力となることを目的とする」と明記されているのはその趣旨です。その一翼を担うのが広報国際委員会です。

民間外交推進による世界平和実現
松本JCは台南LJCと姉妹会交流を開始して23年目となります。日本国政府が戦後台湾を統治した政府である中華民国との国交を1972年に断絶させたことから、地方自治体レベルでも政府間交流は限定的である中で、青年会議所間の交流が活発だったのは特筆すべきことです。広報国際委員会では、松本JCと台南LJCとの交流も、このような世界史的背景のもとでJCI Creedの価値観を共有するJAYCEEどうしの交流であるがゆえに築くことができた絆であることを踏まえ、この交流をより深めるとともに、2011年の交流20周年において提言された政府間交流へと発展させてくことの有効性や可能性、またはそのために何が必要なのかを探っていくことが求められます。さらに、松本JCは大韓民国の平澤JCとも友好関係にあり、年々その交流も親密になりつつあります。その絆も大切にすべきものです。さらに、本年は日本国内(山形県山形市)でJCIアジア太平洋エリア会議(ASPAC)が開催されるので、台南LJCや平澤JCとの交流にとどまらず、国際青年会議所の機構を通じての民間外交をする機会を捉えていくことが期待されます。広報国際委員会では、このようなJCの優位性を生かして、JC間の交流に留まらず広く松本地域に国際の機会を創出していきます。

厳粛かつ伸びやかな結束のための情報共有及び情報発信
広報には対内的と対外的の2つがあります。理事長所信に「組織として、より厳粛に、且つ伸びやかに結束する必要があります」と指摘されていますが、この結束は、会員の活躍を厳粛かつ伸びやかに情報の共有ができてこそ達成されるものです。このような観点から、対内向け情報共有のより一層の充実が求められます。また、理事長所信に「地域や市民から尊敬され、頼られ、必要とされるための組織」と指摘されていることを踏まえ、対外的には、「地域や市民から尊敬され、頼られ、必要とされる組織の確立のための情報発信」という観点から広報活動を行っていきます。

【地域の魅力発信委員会】

"Economic Justice"
地域の魅力発信委員会の担いは経済です。経済を担当する委員会に「地域の魅力発信委員会」という名称が与えられたことは大変意義深いことです。
経済に関しては、JCI Creedに"economic justice can best be won by free men through free enterprise"とあるとおり、国家権力や巨大資本に依存しないインディペンデンスな自由資本による自由経済をもって私たちは理想とするものです。もちろん、その場合の自由とは経済的正義に整合するものでなければならず無条件の放任を意味するものではありません。隷属すべきでないものに隷属しない独立し自立した経済活動のことを意味します。
そうすると、「エコノミック・ジャスティス」とは国民の国民による国民のための経済に他ならず、松本地域に関して言えば、松本地域の松本地域による松本地域のための経済にこそ経済的正義は宿るといわなければなりません。
したがって、私たちは、肥大化した公共サービスやそれにともなう国民全体の負担の増加や巨大なグローバル資本の進出という時代潮流のなかで、私たちが理想とする自由資本による自由経済が危機に瀕しその流れに呑み込まれようとしている状況に対して、これに流されないための運動を展開していかなくてはなりません。
その運動の指針こそが、理事長所信にいう、「地域のたから」及び「グローカル」という理念であり、「グローカルを意識した持続可能な地域経済発展の推進」という理事長方針はこのような状況認識の中で理解されなくてはならないでしょう。
したがって、その場合の「地域のたから」は時代潮流に対抗しえるだけの力があるものでなければならず、何ものにも代えがたい価値があるという思いを広く全世界に呼び起こすだけの意味付けが求められます。単なる地域自慢や地域独自の主張ではなく、宝というに値するだけの共感を呼び起こすことができなければ、時代潮流の前に無力です。「地域のたから」には全世界の共感を得るに足る力が求められるからこそ、それは単なるローカルではなく、「グローカル」と言われるのです。
地域の魅力発信委員会では、グローカルな地域のたからを掘り下げながら、「エコノミック・ジャスティス」を究極の旗印にして、地域のたからを守り発展させていくための運動を展開していきます。

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